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霊芝とは

東洋医学の古典における霊芝


霊芝(マンネンタケ)は、古代中国から現在まで珍重されており、人と長い関わりをもっており、古くは東洋医学の「本草書」に記載されて長く受け継がれてきています。

古代中国に発祥した東洋医学の古典は、いわゆる現代の病態生理に該当する「医経(いけい)」、処方学や治療理論である「経方(けいほう)」、そして生薬や食べ物の働きを分類した「本草(ほんぞう)」の3つが主体となって構成されています。

本草の古典も数多く残されていますが、その中でも本草学のルーツと呼ばれる「神農本草経(約二千年前)」と、その後の多くの本草書を比較検討して構成された「本草綱目(李時珍/1596年発刊)」は現代の東洋医学の臨床家の間でも特に重要視されています。

神農本草経では掲載品目を上薬・中薬・下薬の3つに分けて記載しています。上薬とは、養生的に長く摂取するもので無毒なもの、下薬は病気のときに限って分量や服用期間に注意しながら使用すべきもの、そして中薬はその中間的な位置づけにあたります。

霊芝は神農本草経の上薬に登場し、ひとつのものではなく「赤芝、黒芝、青芝、白芝、黄芝、紫芝」の順に6種類に分類されて記載されており、それぞれにその働きの特徴が述べられています。東洋医学の理論のひとつに「五行」と呼ばれるものがあり、食べ物・生薬・人体の働きなど、自然界のあらゆるものを5つの概念に分類して考えており、「五穀、五菜、五色、五味、五臓…」などがあります。
神農本草経における霊芝は五色の概念を基準にそれぞれに対応する五臓との関係を重視して考えているようです。

五色と五臓の対応とは「赤=心、黒=腎、青=肝、白=肺、黄=脾」となっており、先の霊芝の紫芝は五色に属しませんが、紫芝の記述を見ると、黒に近いもの、腎気との関係が強いものとして考えられていたことがわかります。
また、いずれも「久しく食すれば身を軽くし」と上薬特有の表現があり、「不老、神仙」とった表現が加えられていることから、古くから人々に大切にされていたことが想像されます。
一方の本草綱目においても、霊芝は「青芝、赤芝、黄芝、白芝、黒芝、紫芝」の順に6種類が記載されており、それらの働きについては神農本草経をとほぼ同様の表現をとっており、いずれも無毒で「久しく食すれば身を軽くし」と書かれています。

現在流通している霊芝の多くは褐色~赤みがかったものが多く、中国南部には黒いものもあり、古典に示すものとの対応関係ははっきりとはわかりませんが、いずれも比較的高値で取引されています。

日本国内では霊芝は食品として位置づけられており、霊芝そのものを食べるのではなく、霊芝から抽出されたエキスなどを健康食品として摂取する形態が定着しています。食文化に霊芝が長く根付いている本場中国の方々にも「日本産の霊芝」は人気があり、衛生管理も生育環境管理も徹底している日本ブランドはここでも高く評価されています。

薬剤師/株式会社からさわ薬局代表取締役
北海道大学薬学部非常勤講師・臨床教授
唐沢 豪貴
http://www.kanpo-karasawa.com/

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